学校の授業は「モノクロ」から始まり「カラー」に進んでいきます。
もともと「モノクロ」を重視する学校なので「カラー」の授業は少ないです。
モノクロを続けたい生徒は、カラーについては講義だけ聞いて、実際にはやらない人もいます。
私は「実際にやってみないと講義で聞いた内容は絶対忘れてしまう」と思って、カラー写真に挑戦してみました。
ところで「写真表現の道・その5」までこの記事を書いてきましたが、どこの学校に通っているかは書いていません。
こうやって書いている記事には相当私の主観が入っていますので、学校に迷惑がかかっては申し訳ないので伏せています。
「カラー」の話しに戻りますが、デジタルで撮った写真はカラーにもモノクロにもできるので、撮ったあとにどちらに現像するか決めればいいと思いますか?
それが、ダメなんです。
「モノクロ写真」は白と黒がどう配置されているかイメージしながら撮らないと、いいものが撮れません。
「カラー写真」もカラーを撮る頭になっていないと撮れません。
学校でそう教わったのですが、確かにそうでした。
「モノクロ写真」は特に光の当たり方と陰影の出方をよく見ていないと、うまくいきません。
「カラー写真」は、街中を歩きながら撮影していると感じますが、「真っ赤な消火栓」とか「蛍光色の服を着てる人」とか、一際目立つ色が画面に入ってくると主人公としての被写体が弱くなってしまうので気をつけないくてはいけません。
これは「カラー」と「モノクロ」を撮りわける上でのほんの初歩的なことですが、私も撮っているうちにわかってきました。
ですから、撮影のために街を歩くときは、どちらを撮るか決めていないといけません。両方いっぺんは、初心者には難しいようです。
先生は「私ぐらい上達するとできますけどね」と言っていましたが。
「おお、いいますね~^^」
さて言葉ばかりでは退屈なので写真を載せたいと思います。
カラーで撮ろうと思った写真を載せます。次にそれをモノクロにもしてみました。


「なんだかわからない金属のゴミ」ですが、錆びたところと青い塗料が、モノクロにすると薄ボケて味気ない感じになってしまいます。
最初からモノクロ写真を撮ろうと思っていたら、「このゴミ」は撮らずにスルーしていたか、撮ってもLightroom上で省くと思います。
これが「カラー」を撮ることの最初の一歩です。
ちなみに、プリントして課題に提出したこの写真は、先生からこんな講評をいただきました。
「青がギラギラどぎつい。デジタル特有の色です。こんな風にインクがべっとり乗って見えるプリントはダメです。実際に目で見たときはこんな色はしていなかったのではないですか?プリントは、実際の色の再現と思ってください」
先生に教わったことを踏まえまして「青」がぎらつかないように調整しました。

どうですか?デジタル特有の色から、少しは自然な色に近づきましたでしょうか?
Lightroomのどの項目を調整するのかはまた次回にしますが、「カラー」の調整は本当に難しいです。一緒に勉強しているクラスメイトも口々に「むずかし~」と言っています。
授業で勉強したのを機に、私はここから「カラー」に移っていくわけですが(カラーとモノクロを撮りわけるのは難しいので、どちらかに絞って学ぶことを学校で勧められました)、まだまだ何をどう撮るかという撮影の基本的な技術も身についていない私です。
授業では色から構図から、散々ダメ出しを受けるわけです。心が折れまくりです。
「何が悪いんだろう、どうだったら良いわけ??」
初めのうちは全然理解できず、それでかえって謎を解きたくて、ぼろカスに言われるのも耐え抜きながら通っていました。
さてここで、このBLOGを読んでくれている方に問題です。
何枚か写真をあげますが、一枚だけ先生から褒められた写真があります。それがどれか考えながら見ていってください。
さああなたには写真のセンスが備わっているか!!(笑)






どれが一番いいと思いました?
一枚、決めました?
答えを言っていいですか?
言いますよ?
まだ考えているなら、待ちましょうか?
大丈夫?
そうですか、じゃあ言いますね。
まず、「タイヤ」は、タイヤより塀のほうが主張してくる。主題が弱くなっているのでダメだそうです。
「空き家」は、画面いっぱいすぎて、何を撮っているかわからない。見せたい物がなにかわからない。
「風になびく洗濯物」は、積み上がっているダンボールも見せたがっていると感じる。そのため「洗濯物」が弱くなっている。階段も目立ちすぎ。
「サドル」は、被写体としてはいいのだけど、白いフェンスの格子が強く目に入ってきてしまう。もっとアップで撮れば見え方が違っていたかもしれない。
「石」は、消火栓の文字が気になるし、植木鉢も主張してくる。この石を撮るならもっと違う角度があったはず。だめです。
「蛾」は、いいですね。被写体としていい。羽の質感も表現されている。横からの光の入り方もいい。立体感もある。柳原さん、これは偶然撮れたって感じですね。いいんですよ。最初は偶然でも。写真は偶然も大事なんですから。
というわけで、唯一褒められたのは「蛾」でした。
褒めたあとの「偶然」のくだりは先生、ひどいなと思いますが、仕方ありません。何が良くて何が悪いかさっぱりわからなくて撮ってるのは事実なんですから(苦笑)
どうですか?答えを当てられました?
答えを聞いて、なるほどと思いました?
え? 全然なるほどじゃない? 理解できない?
そうそう、私はこれがさっぱり理解できなくて、「写真表現」ってなんなの?とかえってハマり込んでしまったのでした。